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聖徳太子と古代ペルシャ (1)



聖徳太子と古代ペルシャ


[阿弥陀の原名]

「阿弥陀(アミダ)」には、二つの原名があります。一つは「アミターバ」意味は、“無量の光、無量の智慧”。もう一つは、「アミターユス」意味は、“無量の寿命、無量の生命”。この二つが一つになったものが、阿弥陀如来です。そのため、阿弥陀の二つの性質を左右に配し、出来上がったものが“阿弥陀三尊”です。阿弥陀如来の左右には、観音菩薩、勢至菩薩が配されています。


[阿弥陀とゾロアスター教]

“阿弥陀”の起源は、古くからペルシャにあると言われてきました。なぜならば、古代ペルシャこそ、人類史上初めて「光の教え」“ゾロアスター教”が説かれた場所だからです。“ゾロアスター教”とは、紀元前6世紀に、ゾロアスターによって初めて説かれた「善悪二元論の教え」であり、世界は善と悪の戦いであり、善の勢力は、悪の勢力に一時的に支配されるが、最終的には、善の勢力が勝利すると説く教えです。


聖典「アヴェスタ」には「アナグララオチャオ」という言葉があります。その意味は「無量光明」であり、阿弥陀の「無量光」そのものです。同時「アヴェスタ」には、「ゼルワンアカラアナ」という言葉があります。その意味は、「無限の年月」であり、それは阿弥陀の「無量寿」そのものです。


[薬師如来の原名]

「薬師如来」は「薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)」と呼ばれています。薬師の原名は、「バイシャージャ」ですが、その言葉に相当する「バエーシャザ」という言葉が、ゾロアスター教の聖典「アヴェスタ」に多く見ることができます。また、“瑠璃”とは、光輝く青色の宝石のことですが、それが病気治療に関係しているのです。阿弥陀三尊と同様に、薬師如来の左右には、日光菩薩,月光菩薩があり、ここでも三尊形式が取られています。


[ゾロアスター教と仏像の三尊形式]

古代ペルシャのゾロアスター教においては、「3」という数が尊ばれました。ゾロアスター教が国教とされた、ササン朝ペルシャの「帝王叙任図」には、ペルシャ王を中心に、アフラ・マズダー、ミトラ神が配され、三尊形式が造られています。この三尊形式がインド、中国、朝鮮を通り、日本に伝わりました。それが、釈迦三尊、阿弥陀三尊、薬師三尊などです。


[観音の原名]

観音の場合は、インドの要素が入っていますが、やはりペルシャの影響が強く見られます。
観音の原名は、「アヴァローキティーシュヴァラ」
アヴァとは、「遍く」「普く」の意味。
ロキタとは、「見る」「観る」の意味。
“イーシュヴァラ”とは、「自在者」の意味です。


この場合の“イーシュヴァラ”は、インドの“シバ神”の別名でもあります。
シバ神はヒンドゥー教の最高神である為、当然、非常に恐ろしい男性的な性格を持ちます。そこで、“普く観る自在者”という意味から、「観自在菩薩」と訳されたのです。


しかし中央アジアの古写本では、「アヴァローキタ・スヴァラ」となっています。
後半の“スヴァラ”とは、「音」を示す言葉です。そのため、“音を観る”という意味から、「観音」と訳されました。
しかし、その場合の観音は、エジプトのイシス、又は、イシュタール(古代オリエントの地母神)、イランのアナーヒター(水の女神)である為、非常に慈悲深い女神を示すものだったのです。


これらのことから、“観音とは、男性の面を持っている存在であると同時に、女神の面を持っている存在である”という「両性具足の存在」と考えられるようになりました。


[観音とゾロアスター教のミトラ信仰]

このように観音の起源については、インド起源も当然あるのですが、イラン起源が有力となっています。その理由は、やはりイランのゾロアスター教にあります。ゾロアスター教には、「サオシュヤント」という存在に対する信仰があります。その「サオシュヤント」とは、“世界の終末における最終戦争に勝利し、善の王国を打ち建てる者”のことです。その「救世主であるメシア」に対する信仰は、“ミトラ信仰”と呼ばれていました。また、“ミトラ信仰”とは、冬至から春分に至る時に、地上の生命が一度死んだ後、再び、再生復活していく宇宙生命現象を対象にした信仰でもあったのです。



[ミトラ神とクリスマス、ミトラ神と救世観音]

そして、ペルシャで生まれた“ミトラ信仰”が、その後、ヨーロッパへ伝わっていきました。そして、キリスト教がローマ帝国の国教となった後、“ミトラ信仰”がローマ化することによって、クリスマスと、キリスト復活祭へと、そのミトラ神の姿が、キリスト化していったのです。「サオシュヤント」とは、世界の終末において、最後に世界を救う人(メシア=救世主)のことを言います。その信仰は日本にも伝えられ、それが法隆寺の「救世観音(救世菩薩)」になりました。「救世観音」は、“聖徳太子御自身”を像にしたものと伝えられています。


[チベット密教とゾロアスター教との類似]

チベット密教には、カーラ・チャクラ・タントラ(時輪タントラ)があります。この聖典は11世紀に造られた密教の最後のもので、密教の最終奥義書と呼ばれ、チベット密教の全ての叡智が集約されているものです。その内容は、人類最終戦争に関するものです。世界最終戦争が起きた時、シャンバラ王、“ラウドラ・チャクリン”が立ち上がり、邪教と最終決戦を行うのです。その時、“ラウドラ・チャクリン”のもとに、シャンバラ12軍が結集します。そして、天地を引き裂く様な激しい戦いが開始されていくが、やがてシャンバラ軍は、邪教を破り、邪教を滅ぼすことになる、とされているのです。これは、古代ペルシャ・ゾロアスター教の「ミトラ信仰」と非常に似ている内容ではないでしょうか。


[弥勒菩薩とミトラ信仰]

「救世観音」と全く同様の性格を持っているものが“弥勒菩薩”です。しかし、“弥勒菩薩”そのものが、実はイランのゾロアスター教の「サオシュヤント」であり、“メシア”を示すものであることはあまり知られていません。


[ミトラ神の特徴]

イランにはミトラ信仰がありますが、ゾロアスター教の聖典「アヴェスタ」には、「多くの耳を持つのは、ミトラ神の特徴である」と書かれています。聖徳太子の正式名は、厩戸豊聡八耳命(うまやどのとよさとやつみみのみこと)です。「八」とは8の意味ではなく、「多くの事」を意味します。別の言葉を使えば、それはまさに四天王の「多聞天」であり、「広目天」と同義です。また、ミトラ神の特徴は「千の手と千の眼」である ことから、ミトラ神が「千手千眼観音」の原型とも言われています。


[ミトラとミロク]

ペルシャでの「ミトラ」が、中央アジアでは「ミフラク」となり、それが中国へと伝わって「ミロク(弥勒)」へと音が変わりました。そのようにして、ミトラ信仰である弥勒信仰が朝鮮半島を通り、日本へもたらされたのです。


                
                全一総合研究所  中村 慈呂宇 

at 19:08, 中村 慈呂宇, ジローの何でもオデッセイ

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